今年で10回目となります『田原本の能』が令和6年9月15日(日)に弥生の里ホールで開催されました。
開催前より観光ステーションにも問い合わせがあり、毎年楽しみにされている方が多い町内イベントです。
今年度も会場は満席で、パンフレットが売り切れとなっていました。
来場された方はまだ余韻に浸っておられるかもしれませんが、少し会場の様子をお伝えしたいと思います。
演目はいつも大和に関わるもので、今回は「在原業平」がテーマとなるプログラムでした。
① 講演「在原業平と田原本の神々」中西秀和さんと中村先生
② 地歌箏曲『松風』菊ふじ明歌さん 能:佐藤俊之さん
③ 大蔵流狂言『蚊相撲』シテ:善竹忠重さん
蚊の精霊と相撲をとるお話。
はじめは大名が血を吸われて負けてしまいますが、2度目は大名が作戦をたて蚊の精霊は風に飛ばされ負けてしまいます。
ひょっとこのような表情の面や動きが面白いです。
④ 金春流能『井筒』シテ:金春穂高さん
旅の僧が在原寺(現:天理市 在原神社)で在原業平の妻と出会うお話。
お囃子の音とともに登場する女性のシーン。
ヒロイン登場です。美しい。
物語の後半に女性の装束が在原業平になります。
これは僧の夢の中、女性が業平の恰好をして舞います。
女性は井筒(井戸)に映った自分の姿に業平を重ね深く思っているのでしょうか。悲しげに見えます。
そして、僧の夢が覚め女性も消えて物語がおわります。
物語はクライマックスに向かうにつれ盛り上がり、会場中が息をのみ、その姿や音に魅せられます。
難しそうな能ですが、目や耳、雰囲気などから心静かにゆっくりと味わえる伝統芸能です。
来年もきっと開催されますので、能を見たことがない方もぜひ「田原本の能」をチェックしておいてくださいね!
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田原本町には能と関係するゆかりの地がございます。
サイクリングやウォーキングをしながらゆかりの地を巡ってみてください!
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